

鍼は実際に刺すのですか、痛くはないのですか
鍼を刺す事でエイズや肝炎がうつる事はないのですか
鍼の長さはどれくらいですか、それをどれくらい刺すのですか
体質的に鍼が合わない人がいると聞いたのですが
鍼を抜く時出血したり内出血したりしないの
お灸は熱くないの、やけどになったりしないの
鍼や灸に医療事故とか副作用ってないんですか
鍼や灸ってくせになるって聞いたけど
鍼や灸をしたらよけいに悪くなったって聞いたんだけど
一回の治療時間ってどれくらい
何回くらいで治りますか、毎日やった方が良いんですか
鍼灸ってどんな病気に効くんですか
心の病にも効くって本当ですか
どんな服装でうかがえば良いのですか
治療費が医療控除になるって聞いたのですが
鍼は実際に刺すのですか、痛くはないのですか
鍼は極めて細いものを使います。時にチクリとする事もありますが、ほとんど無痛です。鍼をある程度の深さに進めると、ズンと芯に応えるような痛みを感じる事があります、鍼灸の世界ではこれを「響き」と呼び、治療効果を出すための一つの目安としています。
鍼を刺す事でエイズや肝炎がうつる事はないのですか
鍼はすべて使い捨てのものを使用します。鍼を刺す前と鍼を抜いた後はエタノールで患部を消毒するので、感染症の心配もありません。術者の手も施術前に消毒します。
鍼の長さはどれくらいですか、それをどれくらい刺すのですか
当院で使用する鍼の長さは約3~6センチです。刺す深さは部位、患部の様子、患者さんの感受性などを術者が考慮して決めます。基本的に刺した鍼は10分から15分その場に留めます。

体質的に鍼が合わない人がいると聞いたのですが
金属アレルギーの方には鍼はお勧めできません。出血傾向のある方は禁忌となっております。また、先端恐怖症の方にも鍼はお勧めしません。鍼に強い恐怖心をお持ちのまま治療を受けた患者さんには、治療効果が出づらいという傾向もあります。
鍼を抜く時出血したり内出血したりしないの
時に小規模の出血はあります。それも少し傷口を押さえていれば治まる程度のものです。内出血は鍼治療のリスクの一つです。避けようと思って避けられるものではなく、そのために顔に鍼をするような場合は出来る限り細い鍼を使い、内出血のリスクを減らします。
お灸は熱くないの、やけどになったりしないの
本来のお灸はやけどを作るためのものです。しかし、現代人はやけどのリスクを負ってまで苦痛から逃れたいとは思いません。そのため、多くの治療家は灸を鍼の補助的なもの、あるいはまったく使わないのが現状です。当院では灸は主に温める事を目的とした利用の仕方をしています。この利用の仕方はやけどを作る事はありません。時にやけどになる灸を用いる事もありますが、この時は事前に患者さんの了解を得ます。
鍼や灸に医療事故とか副作用ってないんですか
肺に鍼が刺さると気胸を起こし、胸痛や呼吸困難を生じます。肺周辺への鍼には十分注意を払い、肺が浅い場所にまで到達しているツボは鍼を刺してはいけないとなっています。折鍼(せっしん・・・鍼が折れる事)事故はリスクの一つです。しかし、近年鍼の質も向上しており、当院はもちろん、私の知る限りではこの事故に出会った鍼灸師の話は聞いていません。当院では、国産最高級の使い捨て鍼を使用しています。鍼の副作用として、皮膚の腫れ、内出血、一時的な脳貧血、残鍼感などありますが、ともにそれほど重篤なものではありません。また灸には灸あたりといって、だるさ、のぼせ、食欲不振、発熱などをみることもありますが、これはよほど刺激量が多くなければ起こらないものです。
鍼や灸ってくせになるって聞いたけど
我々鍼灸師が良く耳にする言葉です。鍼や灸は痛みを取るだけではなく、体質そのものを改善します。常に体が重い、頭がぼっとしている、それを長年続けているとそれが当たり前になってしまうんです。ある時、鍼治療を受けてこのだるさやぼっとした感じが取れる、近年になくすっきりした感じになりますね。しかし、時と共に治療の効果は薄れ、再び疲労が蓄積し、元のだるくて頭がぼっとした状態に戻ってしまいます。「あー、あのすっきりした状態に戻りたい」そう思い鍼灸院を訪ねます。これを「くせになる」と表現する患者さんがあるのですが、実は本来の健康な感じを忘れてしまっているだけなんです。
鍼や灸をしたらよけいに悪くなったって聞いたんだけど
治療後から翌日くらいにかけて、眠気やだるさ、ぼっとした感じに襲われる事があります。東洋医学ではこれを瞑眩(めんげん)反応と呼びます。鍼や灸をした事で一時的に体から毒が出る、このように考えてもらえばいいでしょう。毒が出切ってしまえばあとはすっきりなのですが、このすっきりではなく、その前に起こる毒の出ている部分だけが強調されてしまうのです。鍼をして翌日体がだるくなれば不安になります、これが「鍼をしたら悪くなった」の正体なんです。この反応は特に鍼初心者に出やいものなのです。術者はこのリスクをきちっと患者さんに話すべきなのです。
一回の治療時間ってどのくらい
鍼灸治療はマッサージのように何分いくらというものではありません。時に30分で終わる事もあれば時に1時間を超えます。その時の状況次第という事です。だいたいのめやすとして、入室から退室までで約1時間と考えてください。
何回くらいで治りますか、毎日やった方が良いんですか
風邪にも重症や軽症があるように、重症の肩こりもあれば軽傷の肩こりもあります。また、治療を受けてその後安静にしてられる人と、仕事をしなければならない人では治り方も違います。こういった様々な要素が絡み合う事、また、個人差などがあるので何回の治療で治るかは特定できません。鍼灸の治療にはほとんど副作用はありませんので、毎日治療しても問題はありません。前回の治療効果が残っているうちに次の治療をするのが基本です。
鍼灸ってどんな病気に効くんですか
肩こり、腰痛、膝の痛みなど、整形外科的疾患に有効なのはみなさんご存じのとおりですが、実は鍼灸治療の適応疾患は多岐にわたるんです。消化器科、耳鼻科、眼科、婦人科、精神科・・・と様々です。しかし、鍼灸は万能なわけではありません、病院での治療が最善と判断した場合は施術はせずそちらへまわっていただきます。
心の病にも効くって本当ですか
心の病といっても多岐にわたります。ちなみに、神経症(ノイローゼ、パニック障害、ヒステリー、不眠症、心身症、自律神経失調症等)はWHOが適応疾患として認めています。では、神経症と並んで患者数の多いうつ病はどうでしょうか。WHOの適応疾患には指定されていませんが、アプローチの仕方ひとつで有効だと思われます。しかし、鍼灸だけでの治癒は難しいと考えており、病院での治療と並行する事をお勧めします。
どんな服装でうかがえば良いのですか
仕事帰りなどで融通の効かない時は別ですが、ジャージやスエットといった楽な服装が理想です。逆にジーパンなどの硬いものは不向きです。
治療費が医療控除になると聞いたのですが
はい、その通りです。鍼灸の治療費は医療費として認められるので、控除の対象となります。お申し付けいただければ領収証を発行いたします。